2011年5月20日金曜日

昨日 駐車場で

昨日のお昼休み、会社の近所のスーパーへ行きました。
そこには屋根付きの駐車場があって、昨日は日差しがきつかったので、暫く愛車を日陰で休憩させようと思ったのです。
駐車場はスーパーの三階にあって、普段は地べたの駐車場の方が混むのですが、最近の気象状況では、突然豪雨になったり、雷が鳴ったりと、お天気が急変するので、警戒する人が多くなったのか、三階も出入り口に近いブロックは空きがありませんでした。
それで私は普段駐車するブロックとはエレベーターホールをはさんで対角線上になるブロックまで行きました。

私がバックで駐車していると、右横から年輩の男女が歩いて来ました。
女性はスーパーで買ったらしい花束を抱えていました。
お墓参りのお花かな、などとぼんやり思いました。近所に墓地があったからです。
私が前輪の向きを確認するために窓を開けると、その女性がこっちへやって来ました。動いている自動車にお年寄りが近づくのは嫌だな、と思ったので車を駐めて、ちょっとそっちを見ると、女性は私の顔を見て微笑み、すぐに遠ざかりました。

駐車してから、私は窓を拭き始めました。黄砂混じりの雨で窓が汚れていて視界が良くなかったので、時間があるうちに拭いておこうと思ったのです。
フロントとサイドを拭いて、リアウィンドウへ廻ったら、なんと、そこにあの花束を抱えたお婆さんが立っていて、ちょっとびっくりしました。
お婆さんは、私に向かって言いました。

「車がね、どこに駐めたのか、わからないの。どこにいっちゃったのかしら、私の車・・・」

え~、迷子?

別に珍しいことではありません。スーパーの駐車場は広いし、普段と違う場所に駐車した場合、買い物から戻って自分の車の位置がわからなくなってまごつく客は結構いるのです。
でも、この女性は確か連れがいたはず・・・。
男性の姿は近くには見えませんでした。二人で探しているのでしょうか?

お婆さんがまた言いました。

「どこに駐めたんだか、本当に見つからなくて・・・」

困ったなぁ、一緒に探してあげるべきなんだろうか?
私は周辺をサッと見回しました。店員の姿はありません。
男性もいないし、他の客もいません。
私はもう一度お婆さんの方を振り返り・・・


そこには誰もいませんでした。



私は会社の同僚から聞かされた噂話を思い出しました。

「○○○の駐車場で花束持って話しかけてくるお婆さんがいても、相手にしたらあかんよ。すぐいなくなるから。」 

2011年5月14日土曜日

シェフにご用心

刑事A「ガイ者は、氏名たっちだ・たっち、年齢不詳、無職、多分女性・・・食事の直後に激しく苦しんでそのまま息絶えたそうです。」

警部B「で、そこで手錠を掛けられている男は?」

刑事A「たっちだ家の雇いシェフ、そっちだ・そっち、55歳、たっちだ・たっち殺害を認めたので、緊急逮捕しました。」

警部B「シェフが雇い主を殺害したのか。 食後すぐに苦しんだと言うことは、毒殺の可能性があるな。ガイ者は、何を食べたんだ?」

刑事A「まず、前菜にアスパラガスのタルト・プリムラ添え・・・」

警部B「アスパラガスをクリーム状にしてタルトに入れたのか。なかなかオシャレだな。プリムラと言うのは、この花か? うーん、毒草かも知れん。」

刑事A「それはありえません。さっき、残ったのを私が食べてみました。異常なしです。」

警部B「そうか・・・スープは?」

刑事A「茸のクリームスープです。」

警部B「茸? 毒茸じゃないのか?」

刑事A「大丈夫、私が毒味しましたが、異常ありません。」

警部B「次は、魚か?」

刑事A「はい、今日はクサフグの唐揚げに、付け合わせの温野菜・・・」

警部B「フグ! 猛毒じゃないか!」

刑事A「いいえ、そっちだシェフはふぐ調理の免許を持っていますし、たっちだ家の家族は全員無事です。私がガイ者の食べ残しを試しに食べてみましたが、何ともありません。」

警部B「そうか・・・じゃ、メインの肉料理は?」

刑事A「イベリコ豚のマスタードクリーム煮込みです。」

警部B「豚肉に十分火が通っていなかったとか?」

刑事A「いいえ、ちゃんと火は通っていました。柔らかくて美味しかったです。」

警部B「デザートに毒が入っていたんだな! それで食後すぐに苦しんだのだ!」

刑事A「いいえ、フレッシュな苺とリコッタチーズ、バルサミコ和え、冷たくて最高でしたが、毒は入っていません。」

警部B「では、残るはこのエスプレッソか!」

刑事A「いいえ、警部、たっちだ・たっちは、シェフに食後すぐ絞殺されたんです。だから、苦しんだんですよ。」

警部B「なに? 何故シェフが雇い主を絞殺しなきゃならなかったんだ?」

シェフ「だって・・・全部クリーム味でつまらない、ってご主人が言うもんだから、ついカッとなって・・・」 

2011年5月10日火曜日

神秘と信仰の地 小浜

小浜と言うと、以前は 水上勉だった。なんだか暗い小説の舞台と言う印象だったが、実際に言ってみると普通の街(当たり前)。明るい海に面した宿場町と漁師町がミックスした街だった。
駅前商店街の「はまがわ」と言う料理屋さんで昼食。海鮮丼 をいただいた。とっても美味しい!ので、もし小浜へ行くことがあれば、観光マップなんかに載ってる店じゃなくて商店街に行くべし!


満腹になると、古い町並みが残る界隈を散策。


なかなかオシャレなお寺があったり、


ベンガラ格子や黒い板格子の家が並んでいたり、
国の登録文化財の歯医者さんがあったり(二階に診療器具が見えます)、

雰囲気の良いお店があったり、
これは喫茶店。ソフトクリームの置物でわかるけど。
観光マップに載ってるらしく客が多いけど、席数は少ないのでお昼は避けた方が良いかも。
コーヒーや手作りクッキーとか、リーズナブルなお値段で提供しているので、感じの良いお店。

で、こんな小浜の市街地には、お地蔵さんが大変多い。角と言う角に、お地蔵さんが住んでいなさるのだけど、そのお地蔵さんと言うのが・・・
志村けん! ではなくて、「化粧地蔵」と呼ばれる独特の白塗りの顔をした地蔵さんたち。
眉毛や睫がある地蔵とか、口紅塗った地蔵とか、いろいろあるので、化粧地蔵だけ追いかけるのも面白いかも知れない。
一番大きくて有名なのが、文殊丸地蔵と呼ばれるお地蔵様。
信じられないほど可愛らしいと言うか、ひょうきんなお顔をしておられる。
格子が邪魔で撮影出来なかったけど、お隣に米谷地蔵と言う御方も座っておられた。何でも、子宝を授けてくれる有り難いお地蔵さんなのだそうな。

さらに山裾のお寺には、人魚を食べたために不老不死の体になってしまい、800年間放浪したと言う八百比丘尼の入定洞窟がある。(不死なのに、なんで入定出来たんだ?)

洞窟には入っても良いみたいなことを書いた看板があるのだが、ゲイトが開かない。(ただし、横から入れる)
最後に、浅井三姉妹の次女、初様の墓所にお参り。
綺麗に維持されていて、大河ドラマのブームのせいもあるだろうけど、小浜を愛したと言う初様を、小浜市民も大切に思っているのだろう。
大名のお墓より大きいのは、やはり信長の姪だったから?
キリシタンだったことを表す十字が墓石に刻まれている。
初様は、三姉妹の中では一番目立たないと言うか知名度もそれほどではなかった人だったと思うが、大河ドラマで、水川あさみさんが食いしん坊でKYで陽気な可愛いお姫様を演じているので、すっかり人気者になったみたいだ。もしかすると、主役の江より好かれているかも?(笑










神秘と信仰の地 若狭

瓜割りの滝へ行ってみたい、と思ったのは、漫画「陰陽師」を見てからかな?
泉がご神体なんて、ええやないか、と思っていたら、案外簡単に行ける場所だとわかって、高速道路の通行料金が無料の内に、と舞鶴・若狭自動車道を走って福井県に行ってきた。
なんて書いたら、自分で運転したみたいだけど、cat君の車だから、cat君の運転なんだね。
瓜割りの滝は、水がとっても綺麗。
駐車場の溝からして、澄んだ水がゴーゴーと音を立てて流れている。
水は300円で容器一本、汲み放題の名水だって。うちの町の松ガ井の水は無料だけど。

お寺が建ち並ぶ参道を歩いて1分足らずで、森の入り口。
あ、この写真はお寺の方。 森の入り口は鳥居が立ってる。
でも社殿はない、泉が神社そのものだから。本当の神道かな。

滝と言っても、階段4,5段分だから。
柵の向こうがご神体の泉。水が小さな洞窟の奥からザーザー吹き出している。
とにかく、すごく清らかな水。
古の人が、この水に命を感じて神聖な場所としたのも頷ける。
駐車場の前にある茶店で、水まんじゅうを売っていた。
和菓子は好きじゃないのだけど、cat君が食べたいと言うので、2個入りのパックを買った。
まんじゅうは水に浮かべて冷やしてあった。車の中で食べると、水そのもの、葛まんじゅうなのだけど、水の含有量がすごい! これは本当に水が美味しくなければ作れないお菓子。




2011年5月4日水曜日

有馬の滝

今日は 自動車愛好家のお友達、奈良の atsukouさんと有馬で遊んできた。
10時に出会う予定だったので、9時に有馬に入って鼓ヶ滝を見ることにする。
有馬の市街地は道路が狭く複雑に入り組んで、しかも観光客がぞろぞろ、観光バスや乗用車が走り回り、ナビまで右往左往。
やっとロープウェイ駅の駐車場に入ると既に半分車で埋まっていた。
駐車料金600円は、滝を見るだけだとお高いが、安全に駐める為だから、と納得しておく。

滝は駐車場のすぐ下。
公園になっていて、滝見茶屋もある。おでんが早朝から良い匂い。
開店準備するおじさんたちを尻目に写真撮影に熱中。
滝は整備されていて、天然とは言えないが、水量は本物だから、文句言わない。






atsukouさんと合流した後は、太閤の湯へ。
有馬ビューホテルの日帰り温泉施設。
お風呂に入り、レストランで食事。有馬サイダーを飲んでお喋り。
館内は作務衣に着替えて荷物は全部ロッカー内、お風呂なので写真撮影は無理。
太閤の湯は、秀吉にちなんでつけられた名前なので、女湯には「ねねの遊び湯」とか名前が付いている。
 お風呂から出たら、車を置かせてもらって市街地を散策。

あ、太閤殿下だ!

  人だかりの向こうで女性猿回し師とお猿さんがお仕事中だった。
商店を見ながら歩いて行くと、炭酸煎餅を作っていたりする。
atsukouさんは自宅へのお土産を探すが、結局これと言ったものを見つけられぬまま、有馬を後にして、喫茶店へ移動。

そこで1時間喋って解散となった。
帰りはものすごい渋滞の反対車線を見ながら、悠々の帰宅。

途中西紀SAで夕食を取った。
atsukouさんは無事帰られただろうか?





2011年5月3日火曜日

播磨の春 (丹波の春 おまけ)

門村の菜の花と神社。







丹波の春 首切り地蔵

首切り地蔵は、ずっと昔、義父がまだ元気だった頃に、義母の運転で3人で遊びに行ったことがあった。
その時は、かなりの参拝者で賑やかだった。
今回は、平日と言うこともあってか、世の中不景気だからか、人は少なかった。しかし、それでも参拝者がいたと言うことは、根強い信仰があるのだろう。

なんの御利益があるのか、私は知らないが(笑

地蔵さんそのものの写真は撮らなかった。
前回の「高座神社」でリンクした幽黙さんのブログに記事があるので、「首切り地蔵」で検索してみてください。
自然石を地蔵と呼ぶのは何故だか知らないが、大きな石の間に本物の地蔵が一体ある。
非業の死を遂げた平家の落人たちを祀っているのだそうだ。
かなり山奥なのだが、今回訪問した寺社の中で、一番規模が小さいここだけが、食堂が営業中で、参拝者がお昼を食べていた。うどんや丼物、弁当を出すらしい。

地蔵へ至る道は美しい田園風景で、「何人たりと無断で石草木を持ち出すこと許さず」と看板があった。(しかし、山菜採りをしている観光客がいた)
途中で美しい八重桜が咲いていた。売り地だそうだ。


さて、帰ろうかな?