2012年6月13日水曜日

椋鳥のヒナ

職場の屋根の隙間に、毎年の様に椋鳥が営巣して産卵、ヒナを養育する。
今年も一組、ヒナを孵して、連日餌やりで大忙しだった。
親が餌を持ち帰るとヒナたちは大騒ぎする。
声は聞こえるが姿は見えない。
巣は屋根の下の、かなり奥まったところに作った様だ。

昨日の朝、親の鳴き方が変わった。
いつもの「チチチ!」ではなく、「キョッキョッ」っと繰り返した。
ヒナはいつも通り餌をねだって「ピーピー」喚いたが、親は餌を与えない様だ。

巣立ちを促しているのだな。

ところが、そのすぐ後で、椋鳥親子は沈黙した。

大きなカラスが3,4羽、巣がある屋根に舞い降りて、屋根を嘴でコツコツ叩き始めた。
椋鳥の巣を探しているのだ。
カラスもこの季節は子育てで必死だ。
椋鳥のヒナはカラスのヒナの食糧だ。
椋鳥は息を潜めていた。
やがてカラスは諦めたのか、屋根から飛び去ったが、付近を飛び回っていた。

カラスの攻撃は昨日一日で3,4回あり、椋鳥はその合間にヒナに餌を与えた。

今朝、椋鳥のヒナの声が減った。
飛び立ったのか、カラスに掠われたのか?
1,2羽の声しか聞こえない。

ふと思い立って、建物と外の土手の間を覗いて見た。

いるいる・・・

 毎年、必ず1羽は巣から飛び立つのに失敗して地面を歩き回っている。
この子はカラスを警戒して板の陰から出られずにいた。
時々親を呼びながら、行ったり来たり。
可哀想だけど、保護は出来ない。
人間が手を出す領域ではないのだから。
生き延びる為に、この子は自力で飛び立たなければならない。
さもなくばカラスの餌食だ。

2,3時間後、この子の姿はなかった。
飛べたのだと思いたい。

4 件のコメント:

  1. ムクドリは害鳥だからねぇ。なんとも言えない。
    ミラノでは増えるだけ増えてるので、フンの害も甚大です。
    そうか、、、カラスのごはんなのね。
    私もあまり手助けをするのは良くないと思ってるの。
    辛い選択よね。
    その子はきっと元気に飛び立ったと思う\(^^)/

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  2. 椋鳥はこちらでもかなり増えて困ってます。
    世界遺産の姫路城の通りなどは、街路樹の下を歩いただけでフンで汚されるそうですよ。
    椋鳥とセキレイは多すぎて感動しないけど、小さいのはちょっと同情しちゃいますね。
    追いかけると走って逃げて飛ぶ・・・って言うのを去年はやりました。

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  3. 椋鳥? 見た記憶さえないです。最近、カラス以外は鳥類を見ない。あ、この間、珍しくスズメを見かけました。久しぶりだったので暫くじ~と眺めてましたよ、可愛いと思いながら。
     うちの周辺では、カラスと犬しか見かけません。猫は変な病気が流行っているとかで、家から出さないそうです。だから巡り合わないの。

     弱肉強食の世界ですが、逞しく生き残ってほしいです。

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  4. この春は小鳥が少ないって世間では心配してましたねぇ。
    雀は確かに減りましたよ。
    巣を作れる屋根が減ったからね。
    椋鳥は姫路あたりに行くと、もの凄い数います。

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