2009年6月14日日曜日

「田圃の秘密」

子供の頃、田植えが始まる前の、代掻きをする前、蓮華畑になっている田圃で走り回って遊んだものだ。
代掻きが終わって田植えが行われる前の日、男の子達が「合戦ごっこ」をしようと言い出した。
誰かが、子供向きに編集された「太閤記」を読んで、墨俣城の建築のくだりで、泥の川で秀吉側の野武士と美濃の軍勢の合戦を再現したくなったのだ。
田植えが始まったら、もう泥田では遊べないから、チャンスは今日しかないのだ、とその友達が主張し、学校が終わると、クラスの男子は全員田圃の畦道に集合した。
刀の代わりに竹の棒を持つ。ルールは簡単、絶対に「突かない」こと。「顔を狙わない」こと。「首から上は叩かない」こと。「肩か背中に泥が付いたら、斬られたことにして田圃から出る」こと。
グッパで二手に分かれて、田圃の両側から号令と共に泥の中に跳び込んだ。
竹の棒と言っても、どれも古くて繊維が見えるくらいくたびれているから、叩かれてもそんなに痛くない。
あちらこちらで、パンパン、バシバシ、と音が響き、バチャッと泥に倒れ込む音がする。
田圃の泥は温かくて柔らかい。大人が見たら怒るだろうが、そんなことは後の心配で、みんな夢中で初夏の前日を楽しんだ。
僕は敵陣の中に勇敢に切り込んで、敵将たる学級委員のお尻に泥を付け損ない、急いで退却しようとした。
突然、脚が何かに引っかかって、僕は顔から泥の中に倒れ込んだ。
ちぇっ! 自損事故だ。
僕は脚を引き抜こうとしたが、何故か動かない。そんなに泥は深くないはずだが・・・僕は足首に何かが絡まっている感触を覚え、視線を向けた。
泥だらけの手が僕の足首をがっしりとつかんでいた。僕は、その手が、泥の中から生えていることに気がついた。友達は合戦ごっこに夢中で、僕のそばに倒れているヤツはいなかった。
この手は誰の?
僕は恐怖に駆られ、夢中で竹棒で泥の面を叩いた。
手が離れ、僕は田圃から死にものぐるいで這い上がった。

この話は誰にも言っていない。
言っても笑われるだけだ。
そして、大人になってからも僕は泥田には入らない。
僕が農家を継がずに都会に出て会社勤めをしているのは、実はそう言う理由からなんだ・・・

2009年6月13日土曜日

注意!

Attention !


6月15日 Pacific Daylight Time (アメリカの標準時)で午前12時にメンテでアクセス停止になるそうです。
日本時間だと16時間早いので、足し算すると・・・16日の午前4時?


12:00AM PDT on Monday (6/15) You won't be able to see here at that moment.

2009年6月10日水曜日

六甲山の猫

年寄り猫。
草むらに寝床をこしらえて、お気に入りなのかそこに固執していた。

An elder cat.
He made a bed in a bush and liked to stay there.




スリムで美形の黒猫。
短毛で神経質そう・・・

A slim beautiful black cat.
She has short fur and looks nervous.

2009年6月8日月曜日

初夏の風景

The early summer scenaries.

水田に映る段ノ城山。

Mt. Dan-no-shiro reflected on the water in the rice field.




水田に映る天目一神社の杜。

The woods surrounding the Ame-no-ma-hitotsu Shrine is reflected on the water in the rice field.




六甲山に行くと必ず出会う猫。

A cat which we always see whenver we visit Mt.Rokko.




毛繕いするウグイス。

A bush warbler caring for himself.




西宮で見かけた看板。 とってもいけてる!

A signboard seen in Nishinomiya. Very funny !




夕陽。 阪神高速湾岸線から。

The evening sun.

2009年6月3日水曜日

「記憶喪失」

章は昔から身勝手な記憶喪失に陥ることで有名だった。
普段は記憶力の良い男なのに、兎に角自分に都合の悪いことや嫌なことはすぐに忘れるのだった。
だから、章がある殺人事件に巻き込まれた時、彼の証言を期待した刑事達は失望させられた。

「どうしても思い出せないって言うのか?」

「ええ、駄目みたいです。嫌なものを見てしまったので、即行でそこの時点だけ記憶を削除しちゃったみたいで・・・」

「困った男だな。」

「そうですね、事件の当事者なのに・・・」

「彼の今の立場だったら包み隠さず喋ってくれると思ったんだが・・・」

「犯人はそこで彼の霊に手を合わせて告白してるんですからね。被害者がそれを裏付ける証言をしてくれると期待したのに・・・」

「なんで幽霊になってまで、物忘れするんだよ!」

2009年5月31日日曜日

翠明湖

自動車レース観戦の合間に翠明湖へ。

At a break of seeing the car race visited the Lake Suimei.




何の花なのか、聞いてはいけない。

Don't ask me what flowers they are.





ガルデン八千代で昼食。
前菜。

Ate lunch at Garden Yachiyo.
Anttipasto. Cold Tofu ( hiya-yakko ), boiled bamboo shoot, boiled spinach with sesame sauce.




チキン蒸籠御膳

Steamed Chicken dish.
At the wooden box put chicken and vegies and steam them.
Eat it with sesame sauce.

2009年5月30日土曜日

中村の祇園神社

Gion Shrine at Nakamura Village.

以前訪問しようとして入り口がわからなかった中村の祇園神社を訪問。
今回はあっさりと見つかった。
やはり前回は「お招き」がなかったと言うことか?
入り口に鳥居はなく、代わりに社名を刻んだ石が立っている。
参道の階段はかなり急だが、段の幅があるので危険度はない。
ただ、幅は私の足で二歩分。登ると、かならず右足が先に上がり左が続くと言うテンポで、却って疲れる。

Today I visited Gion Shrine at Nakamura Village, which I couldn't find out the entrance before. This time I found it so soon.
Wasn't I invited at the last time ?
At the entrance there is no Torii gate, stones on which the shrine's name was carved stand at both side of the entrance.
The stairs to approach was very steep but not dangerous.





一つめの角を曲がると、参道の左右にツツジが植えられていた。今が満開。
まだ植えられたばかりで小さいが、可愛らしい。
一本だけ紫の濃い花の木があり、花の形もシャープで、少し品種が違うみたいだ。




二つめの角を曲がると、やっと高見に鳥居と神門が見えてきた。
遂に祇園さんにお目にかかれる。

At last the Torii gate and the Shinmon gate came into my sight.




鳥居は木製。そんなに古いものではないと思うが、木製なのでかなり古びて見える。
神門に見えたのは舞台。 お賽銭箱は本殿に直接置かれていたので、拝殿はなし?
石灯籠は新しい。狛犬はなし。
かなりシンプル。

The Torii gate is wood. Not so old but the wooden gate looks older than it is.
The thing looking a Shinmon is actually a stage. There is no outer shrine ?
Stone garden lantern look new and there is no Komainu. A very simple shrine.




本殿と摂社二社。
予想したより小さいので驚いた。整然としている。
鳥居と比べてアンバランスなほど新しい。

The main shrine and two smaller shrines. They are smaller than I expected they were.




本殿。ものすごく新しい。金具は金ぴか!
榊が倒れていたので、起こしておいたが、あれは誰かが横たえておいたのだろうか。
そんなことはないと思うが・・・

The main shrine. Very new !




神社の周囲の森は外から見ると鬱蒼として見えたが、神社側から見ると結構向こう側が見通せる。ブラインドの窓みたいだ。木立の中に道があったり、向こうに池が見えたり・・・。




神社を出て参道を下り、池に向かう。
途中で祇園山の周回の森に何本か道があるのに気づく。覗いてみるとお墓の様な物が見えた。
石碑みたいな物も立っている。
調べたら面白いものもありそうだが、虫が嫌なので、止めておく。
池は坂を登らなければならないので、断念。